マイクロスコープによる根管治療
根管治療
歯の根(根管)の治療を行う際には、無菌状態を保たなければなりません。検査と治療により、再発を防止していきます。
歯が以下のような状態になってしまっている場合に根管治療が必要となります。
●むし歯が進行していて、歯髄まで達している場合
●重度のむし歯や歯周病、重度の知覚過症、外傷などにより歯髄が死んでしまっている場合
●すでに歯髄が除去されている歯で、治療を終えないまま放置した場合や、不十分な根管治療により再発してしまった場合
神経が入っている根管をよく洗浄したあとに薬剤を詰め、被せ物をして咬み合わせを作るというのが一連の作業ですが、根管の細菌を取り除かないと再発する恐れがあるため、より精密な診療が必要とされます。
マイクロスコープによる根管治療
当院では根管治療に「マイクロスコープ」という顕微鏡を使用しています。最大で肉眼の約20倍での処置ができるため、患部の状態を把握することができます。
無菌状態を保つラバーダム
再発のリスクを減らすためには、治療中も根管内を無菌に保つ必要があります。「ラバーダム」と呼ばれるゴム製のシートを使って無菌状態を保ちながら治療を行っていきます。
根管治療の流れ
【STEP1】
歯のむし歯部分を取り除き、根管まで穴を開ける。
【STEP2】
根管の中にニッケルチタンの「ファイル」と呼ばれる器具を挿入して、汚染された部分を削り取る。神経まで汚染されてしまった場合は抜髄(神経を取る処置)を行う。
【STEP3】
清掃が終わったら根管充填材(ガッターパーチャ)を根の先まで充填する。
【STEP4】
炎症が鎮まったら、再び菌が侵入しないように封鎖する。
【STEP5】
削った形に合わせて製作した詰め物や被せ物を装着する。